平成21年監査結果に基づき知事等が講じた措置(第1回)
監査委員は、本日の第二回都議会定例会に「平成21年監査結果に基づき知事等が講じた措置(第1回)」を報告しました。
(1)概要
「監査結果に基づき知事等が講じた措置」は、監査委員がこれまでに行った指摘、意見・要望に基づき、知事等執行機関が実施した改善内容です。監査委員が改善通知を受け、毎年、第二回と第四回の都議会定例会に報告し、公表しています。
今回は、235件の通知を受けました。これにより、指摘等を行った833件のうち、既に改善されたものと合わせて710件(約85%)が改善済となりました。
今回の措置の対象となっている監査(指摘等件数833件)
平成20年 | 定例監査 工事監査 行政監査 財政援助団体等監査 随時監査 |
平成19年(度) | 定例監査 工事監査 行政監査 財政援助団体等監査 決算審査 |
平成18年(度) | 定例監査 行政監査 決算審査 |
平成17年 | 財政援助団体等監査 |
平成16年度 | 決算審査 |
(2)改善状況
措置対象 | 改善済み | 改善中 | ||
---|---|---|---|---|
前回まで | 今回通知 | 計 | ||
A | B | C | D=B+C | A-D |
833件 | 475件 | 235件 | 710件 | 123件 |
(3)措置内容の例
スポーツ施設予約センターの特命随意契約の見直しを行うべきもの
指摘等の内容
局は、スポーツ施設予約センターにおける予約管理、抽選、利用案内等の業務を、①高い機密性及び公平性の確保、②公園管理業務に精通しているため、公園管理者との連携が円滑に行えること等を理由に、財団法人東京しかし、①は当該契約の仕様書で規定しており、②については業務マニュアルにより、他の業者でも業務の履行ができることから、特命による随意契約の見直しを行うべきである。都公園協会に特命により委託している。
しかし、①は当該契約の仕様書で規定しており、②については業務マニュアルにより、他の業者でも業務の履行ができることから、特命による随意契約の見直しを行うべきである。
講じた措置について
平成21年度から指名競争入札によって委託業者を選定した。この結果、平成19年度契約と比較して1,645万余円の経済効果が生じた。
【平成20年各会計定例監査 建設局】(本文 P.48)
同種の業務委託について積算基準を作成すべきもの
指摘等の内容
東部学校経営支援センター、中部学校経営支援センター及び西部学校経営支援センターでは、業務内容が同じ委託契約を事務処理しているにもかかわらず、異なる単価、単位時間及び諸経費率を用いて積算していた。
講じた措置について
都立学校教育部及び各学校経営支援センターは、都立学校における同種の業務委託について、①仕様の統一、②単価の共通化、③積算方法の共通化などを行い、全都立学校に周知し、平成21年度準備契約から適用した。
【平成20年各会計定例監査 教育庁】(本文 P51)
医事業務等委託の契約方法を競争契約に見直すべきもの
指摘等の内容
大久保病院、多摩北部医療センター及び荏原病院では、公社に移管される以前から特命随意契約を継続しており、契約の公正性、経済性の点から不適切である。
講じた措置について
指摘を受けた13契約のうち、各病院の医事業務委託及び大久保病院の物流委託を除いた9契約については、平成20年度から、残りの4契約についても平成21年度から、競争による契約方法に改めた。
その結果、指摘当時と比較し、1,795万余円の経済効果が生じた。
【平成19年財政援助団体等監査 財団法人東京都保健医療公社(病院経営本部)】(本文 P59)