平成17年度監査結果に基づき知事等が講じた措置(第2回)
監査委員は、本日の第四回都議会定例会に「平成17年度監査結果に基づき知事等が講じた措置(第2回)」を報告しました。
(1)概要
「監査結果に基づき知事等が講じた措置」は、監査委員がこれまでに行った指摘、意見・要望に基づき、知事等執行機関が実施した改善内容です。監査委員が改善通知を受け、毎年、第二回と第四回の都議会定例会に報告し、公表しています。
今回は、127件の通知を受けました。これにより、指摘等を行った483件のうち、既に改善されたものと合わせて395件(約82%)が改善済となりました。
今回の措置の対象となっている監査(指摘等件数483件)
平成17年 | 定例監査 |
平成16年 | 定例監査 工事監査 行政監査 財政援助団体等監査 決算審査 |
平成15年度 | 定例監査 事務事業監査 行政監査 財政援助団体等監査 決算審査 |
平成14年度 | 行政監査 決算審査 |
(2)改善状況
措置対象 | 改善済み | 改善中 | ||
---|---|---|---|---|
前回まで | 今回通知 | 計 | ||
A | B | C | D=B+C | A-D |
483件 | 268件 | 127件 | 395件 | 88件 |
(3)措置内容の例
試験問題等の印刷に当たり、特命随意契約から競争による契約に改めたもの
指摘等の内容
東京消防庁は、職員採用試験や内部昇任試験の試験問題の印刷契約をRと特命随意契約(契約金額計:458万5,251円)により締結している。 また、教育庁は、(1)都立高等学校入学者選抜学力検査問題及び解答用紙の印刷契約をPと特命随意契約(第一次募集の契約金額:3,232万1,731円、第二次募集の契約金額:282万6,390円)により、(2)英語学力検査問題ほか10点の印刷契約をQと特命随意契約(契約金額:145万4,250円)により、それぞれ締結している
しかし、本件のような契約において、機密の保持に最大限留意すべきことを認めたとしても、同様の厳しい条件下で、競争入札により受託業者を決定している局もあるため、業者の体制等について十分な調査を行うことにより、現在の受託業者以外の業者でも十分対応できると考えられる。
講じた措置について
<東京消防庁>
内部昇任試験問題の印刷については、平成17年1月21日に指名競争入札を実施し、受託業者を決定した。また、職員採用試験問題の印刷については、特命随意契約によらず、競争見積による随意契約に変更し、改善を図った。
<教育庁>
学力検査問題の印刷については、契約方法の見直しについて、庁内関連部署と検討を行った。平成18年1月から実施する入学者選抜の学力検査問題の印刷については、特命随意契約によらず、競争見積による随意契約に変更し、改善を図った。
【平成16年行政監査「特命随意契約について」東京消防庁、教育庁】(本文 P.41)
汚泥焼却設備の改良工事と補修工事について、経済性を考慮して一括で発注するよう改めたもの
指摘等の内容
流域下水道本部は、各処理場で発生する汚泥を焼却しており、汚泥焼却設備について、改良工事及び補修工事を実施している。
本部は、資本的支出である改良工事と収益的支出である補修工事を、明確に区分して経理する必要があるためとして、改良工事と補修工事を別個の契約で実施しているが、工事内容等を見ると、同じ処理場内における汚泥焼却設備についての改良工事と補修工事であり、また、工期が重なる部分もあることから、同一の契約で実施し、設計金額を低減することが可能である。
講じた措置について
経済性を考慮した工事の発注について、改良工事と補修工事を一括発注する場合の設計条件等の変更を行った。
意見要望で示された汚泥焼却設備について、工期が重なる改良工事と補修工事を、平成17年9月26日付けで同一契約により実施した。
【平成16年定例監査 下水道局】(本文 P.48)