平成19年第一回都議会定例会 監査委員報告について

本日の第一回都議会定例会において、監査委員を代表して、古賀俊昭監査委員が、定例監査、行政監査及び工事監査など、過去1年間の監査結果を報告しました。

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1 報告の概要

過去一年間の監査による指摘等の件数と金額

  • 指摘事項、意見・要望事項の件数 220件
  • 不経済支出などを指摘した金額  約3億円

監査結果を通して、全体としての問題点は、次の二点です。

  • 内部組織のチェック体制機能が不十分
  • 懸案事項に対し、組織をあげて解決に取り組む体制が不十分

そのため、管理者に対し、職員の意識改革を促すとともに、組織として常に問題意識を持ち、課題に取り組む体制づくりに努めることを求めました。

各監査の報告の中でも、執行機関に特に留意してもらいたいことについて、意見を述べています。

2 報告の概要(主な事例など)

定例監査(監査委員報告本文1ページ)

都の行財政全般を対象に、本庁のすべての部と事業所の半数(合計481か所)を監査した。
「収入未済金」を重点的に監査した結果、各局に対し、債権管理の徹底や収入未済金の縮減に一層努力するよう求めた。
【事例】
督促を適切に行っていない事例や、滞納者の支払能力の状況調査が行われていない事例などについて、徴収事務を適正に行うよう改善を求めた。
督促を適切に行っていない事例や、滞納者の支払能力の状況調査が行われていない事例などについて、徴収事務を適正に行うよう改善を求めた。

行政監査(監査委員報告本文2ページ)

「病院の収入管理」及び「都の土地及び建物の管理」をテーマとして監査した。
「病院の収入管理」では、外部の専門家とともに監査を実施した結果、システムを活用した収入管理など事務執行のあり方などについて見直しを求めた。
【事例】 システムが必要な機能を備えておらず、未収金の情報が常時把握できていない事例や逆に必要な機能を備えているが有効に活用せず、従前どおり手作業で事務処理が行われている事例などについて改善を求めた。
「都の土地及び建物の管理」では、適正管理及び有効活用について見直しを求めた。
【事例】
都営住宅の高層化により生じた用地が更地のまま活用されていない事例やレインボーブリッジに付属して設置された2つの展望室が利用者の減少により長期にわたって閉鎖されている事例などについて改善の検討を求めた。

工事監査(監査委員報告本文3ページ)

都が行った100万円以上の工事の約1割(1,436件)を監査した。
指摘した内容は、工事費の積算を誤ったものが大半を占め、不注意やチェック不足によるものが少なくないため、早急に改善するよう求めた。
【事例】
路面改良工事の積算で過大積算と過小積算の両方が発生した事例や高所作業の足場組み立てに先立つ手すりの設置が守られていない事例などについて改善を求めた。

財政援助団体等監査(監査委員報告本文4ページ)

都の出資団体13団体、補助金交付団体等142団体を監査した。
出資団体に対しては、一層の経営改善への取組などを求めました。また補助金交付団体に対しては、適切な会計処理などを求めました。
【事例】
多摩都市モノレール株式会社は厳しい経営状況が続いていることから、今後ともより一層の経営改善へ取り組むべきことや私立学校等において補助金額の請求に誤りがあった事例などについて改善を求めた。
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