平成15年度工事監査報告書
東京都監査委員は、本日の平成16年第二回都議会定例会に、「平成15年度工事監査報告書」を提出しました。
監査の概要
工事監査は、都が実施している工事等を技術的な観点からチェックするものです。
平成15年度は、総務局ほか17局及び島しょ関係部所(小笠原支庁)の平成14年度工事等14,346件(約9,624億円)を対象に1,888件(約3,508億円)を抽出して監査を行いました。
主な指摘事例
1 すき取り等の土量の算出を慎重に行うべきもの
若林単身待機宿舎耐震改修工事において、寮室床仕上げ材の複合フローリングについて見たところ、庁馬込車両基地整備第二期(建築)工事(請負金額:14億6,454万円)は、西馬込一丁目にある現車両工場の老朽化が進み更新が必要となったため、当車両基地に移転・統合する整備工事の二期目で、車両工場等を建築するものである。
このうち、外構工事における舗装部分のすき取り等の土量の算出について見ると、設計内容を十分把握せずに土量計算を行っているため、すき取る必要のない路床(ろしょう)改良部分を含めるなど、誤って算出しているものが認められた。
このため、すき取り、建設発生土運搬及び処分などの積算額約1,091万円が過大なものとなっている。 すき取り等の土量の算出を慎重に行われたい。
【指摘事項】交通局 報告書本文p.6
2 整地費の積算を慎重に行うべきもの
豊洲訓練場外構その他撤去工事(請負金額:2,257万5,000円)は、豊洲訓練場の閉鎖に伴い、アスファルトコンクリート舗装等ほかを撤去するものである。
このうち、舗装撤去跡の整地費の積算について見ると、平均高低差GL±15cmを整地するものとして単価を設定している。
しかしながら、本工事のように舗装のアスファルトコンクリート部分のみを撤去する場合、路盤面に大きな凹凸が生じることはなく表面を均す程度の整地で十分であり、現場においてもそのように施工されている。 このため、積算額約447万円が過大なものとなっている。
整地費の積算を慎重に行われたい。
【指摘事項】東京消防庁 報告書本文p.7