平成23年各会計定例監査(平成22年度執行分)報告書

監査委員は、第1回都議会定例会に「平成23年各会計定例監査報告書」を提出しました。

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監査の概要

都の本庁の部及び所453か所(全体の5割)について、平成22年度の事務・事業を対象として、法令や事務・事業の目的に沿っているかを監査し、15局に対し77件の指摘をした。

重点監査事項として、「リース契約」を514件を検証し、23件の指摘をした。

【監査実施状況】

区分 監査対象箇所数 監査実施箇所数 実施率
本庁
138 
138 
100%
事業所
760 
315 
41%
898 
453 
50%

重点監査事項「リース契約」  (定例監査報告書P.9~13)

リース契約を重点的に監査し、3億円以上の改善効果を確認

重点監査事項「リース契約」定例監査報告書P.9~13 リース契約を重点的に監査し、3億円以上の改善効果を確認 リース契約について、合計約2,400万円の無駄などを指摘した。
同じテーマで平成19年に指摘した3億4千万円よりも大幅に減少しており、監査委員の指摘により、3億円以上の改善効果が見られた。

代表的な指摘事例  (定例監査報告書P.2~4)

リース料が過大なもの

再リース時のリース料は当初リース料の1/10程度になるが、駒込病院は、高周波温熱治療装置を再リースする際に、誤って、当初リース料の1/5程度の金額で契約した。
その結果、約1,258万円の不経済支出が発生している。
(病院経営本部) 定例監査報告書P.60

土地売り払い契約で保証金を納めさせなかったもの

水道局は、町田市の土地1,114㎡を5,558万円で売り払う契約を締結し、その後、相手方の債務不履行のため契約を解除している。
土地の売り払いでは、契約時に10%の契約保証金を納めさせ、相手方の債務不履行による契約解除の際には契約保証金は局の所有に帰することとなっているが、この契約の締結時には、保証金免除の意思決定をしない まま、保証金を納めさせていなかった。
(水道局) 定例監査報告書P.96

不適正な配水管布設工事の修正費用が回収困難になったもの

水道局北部支所で、配水管布設工事を行ったが、竣工検査の前に、この工事で布設した配水管が他の事業者の道路掘削工事で破損したことから、設計よりも浅い場所に配水管が埋設されていることがわかった。
しかし、支所は、このことを局の検査部門にすぐに知らせなかったため、局はその後の竣工検査を合格とし、工事代金の全額を支払った。
この後、支所は配水管の埋設深さを修正し、その費用約944万円を配水管布設工事の請負者に請求したが、請負者は民事再生手続を開始しており、回収が難しくなっている。
(水道局) 定例監査報告書P.98

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