平成17年財政援助団体等監査報告書

東京都監査委員は、この度、都議会及び知事に「平成17年財政援助団体等監査報告書」を提出しました。

監査の概要

財政援助団体等監査は、都が補助金等を交付している団体に対して、その事業が補助等の目的に沿って適正かつ効果的に行われているかなどについて実施する監査です。
併せて、団体に対する所管局の指導監督が適切に行われているかについて監査します。

平成17年は、215団体について、平成15年度及び平成16年度の事業を対象として監査実施しました。

【監査の結果】
都の補助金交付が出資団体の収支不足額の全額を補てんしているため、経営努力を促す仕組みとなっていない事例など、32件の指摘、8件の意見・要望を行いました。

(表) 団体別の指摘等件数<( )は意見・要望事項で内数>

区分 監査実施団体数 指摘等件数
補助金等交付団体 201 16(4)
出資団体 13 20(3)
公の施設の管理受託団体 1[6] 4(1)
合計 215 40(8)

※1 出資団体とは、都が資本金等の25%以上を出資している団体です。

※2 【 】書きは、補助金等交付団体及び出資団体との重複分を含めた団体数です。

主な事例

補助金等交付団体

1 土地について利用方針を定め、速やかに活用すべきもの

東京都教職員互助会三楽病院が神奈川県葉山町に所有する土地(661.65㎡)は、病院職員の厚生施設用地であったが、昭和51年に老朽化のため施設を解体した。その後、厚生施設の再建は行われず、財政的理由や交通の制限などのため、約30年にわたり活用していない。

出資団体

2 救命救急センターの運営について

救命救急センターは、いつでも、救命救急医療を必要とする患者を受け入れられるよう、常に診療体制と空床を確保しておくことが求められている。
ところで、東京女子医科大学病院救命救急センターの運営について見たところ、
(1)救命救急センターの診療体制については、本来、救命救急医療に用いるべき医療スタッフ及び病床が、初期及び二次救急医療に用いられていること、
(2)空床については、より積極的に後方転送を行うことで、さらに確保できることが認められた。
病院は、救命救急センターにおける診療体制の充実と空床の確保について、より一層努力する必要がある。

3 運営費補助金の交付決定及び額の確定を交付要綱に基づいて行い、補助事業の効率的かつ効果的な執行に資するべきもの

東京都保健医療公社運営費補助金について見たところ、補助金交付要綱で交付の対象経費は補助事項ごとに積算するとしているにもかかわらず、局は、公社の収支不足額を補助金として補てんしている。そのため、補助金の実績等が明らかでなく、地域医療の推進を目的とした補助事業が効率的かつ効果的に行われているか判断できない。

4 視覚障害者誘導用ブロックの設置について必要な措置を講じるべきもの

外構工事における視覚障害者誘導用ブロックの設置状況について見ると、東京都福祉のまちづくり条例整備基準に適合していない箇所や、障害者の安全な利用が阻害されている箇所等が認められた。

「平成17年財政援助団体等監査報告書」全文(本文482頁)

表紙~P.10
第2 補助金等交付団体別監査結果
P.13~15
P.16~19
P.20~22
P.23~24
P.25~40
P.41~56
P.57~62
P.63~64
P.65~67
P.68~74
P.75~76
P.77~84
2 56KB) P.85~90
P.91~167
P.168~170
P.171~173
P.174~175
P.176~184
P.185~188
P.189~196
P.197~203
P.204~211
P.212~217
P.218~232
第3 出資団体別監査結果
P.235~244
P.245~256
P.257~267
P.268~287
P.288~299
P.300~309
P.310~334
P.335~382
P.383~406
P.407~419
P.420~434
P.435~447
P.448~461
第4 公の施設管理受託団体別監査結果
P.41~56
P.310~334
P.383~406
P.407~419
P.448~461
P.465~479
P.480~482
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